ホンダF1最後のアイルトン・セナ母国レース。目指すは今季初の「4台すべて入賞」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 天気がパフォーマンスに与える影響はかなり大きいし、今週はスプリント予選もある。ここまでスプリント予選ではうまくやれているけど、決勝では結果がイマイチだから、今回はそれをひっくり返したい」

 今週は3度目となるスプリント予選が土曜日に行なわれる。

 シルバーストン(第10戦)やモンツァ(第14戦)に比べれば、追い抜きはまだ可能なサーキットとあって、24周のレースに期待がかかる。だが、大接戦のタイトル争いにおいてはリタイアが致命的な結果につながりかねないだけに、上位勢はコンサバティブなアプローチを採る可能性が高い。

 特に過去2回のスプリント予選週末はいずれもリタイアしているフェルスタッペンならば、なおさらだ。

「一番の問題はスタートで、その後は最後までタイヤを保たせることが中心になる。特に上位勢はね。だからオーバーテイクはほとんど起きないし、サーキット特性がどうであろうとあまり関係はないと思う」

 前戦メキシコで2強チームに次ぐ4位の座をしっかりと掴み獲ったアルファタウリ・ホンダは、今回もその座を狙っている。

 2019年に好走を見せたことからもわかるように、アルファタウリのマシンにもよく合ったコース特性だ。

「メキシコに続いて、ここも僕らのマシンに合っているサーキットだと思う。反時計回りで、ストレートも実際に完全なストレートではない。とてもテクニカルなレイアウトで、コクピットのなかでは常に何かをしているようなものすごく忙しいサーキットだよ。僕はそういうところがすごく好きなんだ」(ピエール・ガスリー)

 角田裕毅にとってはここも初めて走るサーキットであり、たった1時間のフリー走行のみで臨まなければならない予選で好結果を記録するのはかなり難しい。

 それでもシーズン後半戦に入ってから採用した慎重なアプローチで徐々に自信を取り戻し、トルコGPからその歩みを速める攻めの姿勢に切り替えた。キレのある走りを見せた開幕当初のような自信が戻ってきていると角田は言う。

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