レッドブル・ホンダ、角田裕毅はどう攻略する? アメリカGPは予想外の勢力図を生み出すチャンス

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

「走っていてとても楽しいサーキットであることは間違いない。予選でのセクター1はすごくクールだよ。決勝ではセクター2の最後とセクター3の最初はいろんなラインを取ることができるので、いろんなアクションが起きるだろう。

 だから、オーバーテイクのチャンスもあるし、面白いサーキットなんだ。過去にも僕たちはこのサーキットではコンペティティブだったし、今年はどのサーキットでも表彰台を争えるのはもちろん、優勝する可能性もある。それが昨年までとの違いだ」

 シーズン後半戦に入ってから、メルセデスAMGが速さを増してきていることは確かだ。

 サーキット・オブ・ジ・アメリカズは低速から高速まで様々なセクションがあり、長いバックストレートもあることからマシンとドライバーの総合力が問われる。伝統的にメルセデスAMGとルイス・ハミルトンが強さを誇ってきた場所だ。2014年の現行パワーユニットになってからは、すべてのレースでメルセデスAMGがポールポジションを獲得し、グリッド2列目以降からの優勝はない。

 しかし、フェルスタッペンはそれに気を取られることなく、自分達のマシン性能を最大限に引き出すことだけに集中するしかないと語る。

「(メルセデスAMGの速さは)心配はしていないよ、僕らの力でどうにかできることではないからね。僕らは自分たちのことだけに集中しなければならない。まだまだもっとうまくやれることがあるから。

 トルコGPでは、また多くを学ぶことができた。自分たちはパッケージのパフォーマンスをさらに引き出せるよう、努力するしかない」

 サーキット・オブ・ジ・アメリカズはもともとが湿地帯に建設されているため、地盤が沈下して路面の凹凸が目立っていた。前回開催の2019年には複数の箇所に大きなバンプがあり、それを解消するためにサーキットの約40%に渡って再舗装が施されたものの、3週間前に行なわれたMotoGPでもまだバンプ問題が指摘されていた。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る