「初めて目撃するシーンが何度もあった」F1フォトグラファーふたりが「今季レースが一番面白い」と断言 (3ページ目)

  • 川原田剛●文 text by Kawarada Tsuyoshi

ーーおふたりが撮影したかったというホンダのラストイヤーについていえば、第5戦モナコGPから第9戦オーストリアGPまで5連勝を飾り、レッドブル・ホンダとフェルスタッペンがずっとチャンピオンシップをリードしていました。ホンダのスタッフの雰囲気はどうですか?

熱田
 感染対策で僕たちは基本的にピットに入れないので、スタッフの方々とあまりしゃべれないんです。それでもときどきお会いすると、やっぱり成績がいいのでみんな明るいし、自信に満ちた表情をしています。ただ、みなさん「まだまだ油断ならない」といつも口にして、気を引き締めています。

桜井 最後の年だからこそ、絶対にタイトルを獲らなければならないというプレッシャーはあると思います。レッドブル・ホンダのピットは一体感があり、すごく雰囲気はいいように感じますね。

ーー期待の角田裕毅選手は間近で撮影していて、どんな印象ですか?

熱田 ひと言で言うと、大物です(笑)。

桜井 そうですね。インタビューのシーンとか見ていると、やっぱり今までの日本人ドライバーと比べると、いい意味でふてぶてしいし、自分をアピールする力を持っています。

熱田 写真は撮りやすいですよ。カメラを向けられても自然体で、キミ・ライコネン(アルファロメオ)みたいに背中を向けることもないです(笑)。角田選手とは何度か話す機会がありましたが、普段は平静で好青年。だから無線であんな放送禁止の単語を言うのは信じられない(笑)。コクピットに座った時にスイッチが入ってしまうんでしょうね。

桜井 角田選手は日本人っぽくないというか、今まで日本人ドライバーとは明らかに空気感が違います。ただアピールする気持ちが強すぎてしまって、スピンしたり、クラッシュしたりしているのかなと感じます。

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