演歌のプリンスはレーサーとの二刀流。中澤卓也は常在戦場で夢を目指す

  • 川原田 剛●構成 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

 僕の所属事務所もレース活動にとても協力的で、「やらないで後悔をするより、とことんやってほしい」と言ってくれています。子どもの頃に地元の新潟・長岡のカートコースに毎週のように通って培った技術や力がどこまで通用するのか。行けるとこまで挑戦すると決めました。

 目標はスーパーGTのGT300クラスかスーパー耐久への参戦です。来年のVitaをスタート地点として、どういうルートで目標にたどり着くことができるのか。今、いろいろと検討していますが、人脈は築けてきているので、まずは自分がどれだけ技術を磨き、実績を積めるのか。あとは話題性を高め、スポンサーを用意できるのかにかかっていると思います。全力で準備を進めています。

 新東京サーキットへは月に数回は練習に行っていますし、最近、スーパー耐久などに出場しているロードスターのモータースポーツのベース車両を購入しました。これでいつでも練習できます。移動中も、スーパーGTのレース動画をずっと見てGT300のドライバーたちはどんなドライビングをしているのか、チェックしています。

 シート獲得のチャンスは、いつ何時、転がってくるのかわからないので、常に準備をしておかなければなりません。チャンスは限られています。チャンスが訪れた時に初めてコースやマシンに慣れるのでは遅すぎます。映像を見ながら各コーナーの走行ライン、ギアチェンジのタイミング、エンジンの回転数などを頭にたたき込こんでおけば、パッと乗った時でも力を出せると思っています。

 もちろんフィジカルも鍛えていますし、最近はカート時代に取り組んでいた反射神経や動体視力を鍛えるトレーニングも再開しています。Vitaの参戦に向け、今から体重を絞ってちょっとずつレーサーの身体に戻しています。

今、再びレースに挑む中澤。目標はスーパーGTデビューだ今、再びレースに挑む中澤。目標はスーパーGTデビューだ

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