スーパーGT序盤はホンダとトヨタが白熱の大接戦。日産の巻き返しは? (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

「自分が想像していたより、うまくできたと思います。決勝でもけっこう長い時間を走らせてもらいましたが、(体力面も)思っていたより大丈夫でした。これに満足することなく、努力を止めずがんばっていきたいです」(牧野)

 ホンダ勢のなかで予選2番手と健闘した8号車(ARTA NSX-GT)は、レース終盤にトップを快走しながらも痛恨のペナルティ(黄旗追い越し)で8位に終わってしまった。ただ、8号車も今後に向けてポジティブな要素が見受けられた。

 昨年のARTA NSX-GTはポールポジションを3度獲得するなど、予選では際立った速さを見せていた。しかし、決勝では今ひとつペースを上げることができず、そこが大きな課題となっていた。

 ところが今回の富士では、予選・決勝でマシンセッティングに対するアプローチを変更するなど試行錯誤を繰り返し、予選ではポールポジションに匹敵する速さを見せ、決勝でもライバルに負けない力強いペースキープを実現した。8号車の福住はこう語る。

「ここまで予選と決勝でセッティングを分けて走るのは、今までやったことはなかった。それが今回はうまくいきました。もう少し改善したいところもあるので、それができれば決勝でも強いクルマに仕上げられるなと思います」

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 第3戦は5月29日・30日、鈴鹿サーキットで行なわれる。ここから始まる中盤戦はコースの特徴が大きく変わってくるため、勢力図が変わることも十分にあり得る。

 そこで気になるのは、日産GT-R勢だ。彼らは鈴鹿のコースを得意としている。序盤2戦で好結果を残したライバルたちのサクセスウェイトも大きくなっているだけに、この鈴鹿で上位に食い込んでポイント差を一気に縮めたいところだろう。

 2021年のチャンピオン争いは、まだ始まったばかり。トヨタか、ホンダか、日産か......第3戦・鈴鹿も目が離せないバトルが待っていそうだ。

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