レッドブル・ホンダの戦い方に変化。角田裕毅も学びたいレース運び (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

「すごくタフなレースでした。今日はまったく速さがありませんでした。今週末はずっとマシンバランスの不安定さに苦しんで、ドライブするのにかなり苦労しました。何が原因なのかはまったくわかりません。何が起きていたのか、とにかくデータを分析するしかありません」

 アルファタウリが低速コーナーの多いアルガルベで苦労することは予想されていた。チームメイトのピエール・ガスリーも同様の症状に苦しめられた。だが、それでもガスリーは予選でQ3へと駒を進め、決勝でも粘り強く走って10位でポイントを持ち帰った。

 これも、大接戦の中団グループのなかで、ほんのわずかな差が大きな差へとつながった結果だ。

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 イモラでは必要のないところでリスクを冒し失敗した角田だったが、今回はプッシュすべき場面に恵まれなかった。14位スタートで周りと同じ戦略を採った時点で、それはわかりきっていたことだった。

 ただ、レース後半はハードタイヤで淡々と走るなか、角田よりすばやくタイヤに熱を入れ、ハードタイヤの性能をうまく使い切って攻めていたドライバーもいた。マシンが違うとは言え、同じような症状に悩まされていたフェルスタッペンも、まさにそうだ。

 マシンのポテンシャルに恵まれないレース週末をいかに戦うか。そういう点においても、角田にとっては忍耐と同時に学びの多いポルトガルGPになったはずだ。

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