角田裕毅、F1第2戦に自信あり。「目をつむってでも走れるサーキット」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 レース序盤はディファレンシャルに問題を抱えてリアタイヤが片輪だけ空転するような状況に見舞われ、レース後半はパワーユニットの信頼性に関わる懸念が生じてセッティング変更を余儀なくされた。これによって、パワーユニットの性能を抑えた状態で走り続けなければならなくなってしまった。

「熱問題というよりはもう少し複雑で、信頼性に懸念が持たれる状況になったので、ICEのセッティングを変えて走行しました。本来は(予選・決勝シングルモード規定により)セッティング変更は許されませんので、レース中にFIAに状況を報告して(信頼性目的であると)許可を得たうえで変更し、結果として若干のパフォーマンスダウンもありました。その後は再びモードを戻したり変更したりが許されていないので、そのモードのまま最後まで走っています」(田辺テクニカルディレクター)

 それでもフェルスタッペンはハミルトンを追い詰め、ターン4でリアがスナップしてコース外に飛び出さなければ、オーバーテイクを成功させて優勝をかっさらっていただろう。

「勝てなかったのは残念だった。だけど、残り22戦に目を向ければ、僕らのクルマはかなりコンペティティブなようだからね。今週末はどうなるかわからないけど、去年のここ(イモラ)でもかなりコンペティティブだったし、すばらしいサーキットだから楽しみだよ」(フェルスタッペン)

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 ただ、0.388秒もの差をつけた開幕戦での予選アタックに関しては、「ルイス(・ハミルトン)がターン10でミスを犯して0.3秒ほど失ったから」と冷静に分析している。つまり、メルセデスAMGに先行しているとは言っても、その差は0.1秒ほどでしかなかったと見ているわけだ。

「彼らが予選で完璧なアタックを決められていなかったので、決勝で僅差になったことにはそれほど驚かなかったよ。僕らは僕らでいくつか問題を抱えながらの走行だったし、スムーズな戦いができたわけじゃない。

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