ホンダvsトヨタに待った!日産が誇る名車「GT-R」6年ぶりの戴冠なるか (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

「GT-Rは運転していて味があります。プライベートでも大好きで、R35の2020年モデルで筑波サーキットを走った時、量産車での最速タイムを出すこともできました。スーパーGTでチャンピオンを獲ることができたのも、GT-Rのおかげです。自分のレース人生を変えてくれたクルマですね。

 そのGT-Rに乗ってスーパーGTを戦うことはやりがいがありますが、プレッシャーもあります。ニスモに入って今年で8年目ですが、(周りからは)常に勝って当然という目で見られますし、トップの座を狙ってくる若手ドライバーもいます。精神的に強くないとできないので、自分も努力を怠らないようにしています」

 日産勢が王座から遠ざかっている原因として、松田は「総合力」を課題としてあげた。

「スーパーGTでタイトルを獲るには、クルマ、タイヤ、チームのすべてが噛み合わないといけません。僕たちも毎年いいところまでは行くのですが、とくに終盤2戦でのパフォーマンスが足りていなくて(タイトルを)獲り逃している部分があります」

 2020年は新型コロナウイルスの影響で、開催コースが富士スピードウェイ(4回)、鈴鹿サーキット(2回)、ツインリンクもてぎ(2回)の3カ所に限られた。

 これが日産勢にとって、大きな誤算だった。なぜならば、GT-Rは開催されなかったオートポリスやスポーツランドSUGOといったテクニカルなコースを得意とするマシンに仕上がっていたからだ。

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 しかし今シーズンは、第1戦で岡山国際サーキット、第5戦でスポーツランドSUGO、第6戦でオートポリスと、昨年開催されなかった3会場が復活する。これは日産勢にとって大きなポジティブ要素だ。

「スープラ(トヨタ)はトップスピードが速いので、富士では速いですし、もてぎも警戒しないといけません。NSX(ホンダ)はどのコースでも速いという印象です。

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