ジャン・アレジとゴクミの息子、ジュリアーノが来日。母の助言の内容は? (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • photo by Yoshita Tomohiro, Yoshida Shigenobu

 2021シーズン、ジュリアーノは日本でスーパーフォーミュラ・ライツを主軸にして戦っていく。目指す目標はもちろん、シリーズの年間王者だ。

「今シーズンの目標はスーパーフォーミュラ・ライツでチャンピオンを獲ること。ただ、僕にとっては日本で初めてのレースなので、コースを覚えるのはもちろんのこと、日本のレースのやり方も学ばなければいけないし、チームとの信頼関係も構築していく必要がある。

 ヨーロッパから日本にきて、いきなり結果を出すというのは簡単ではない。だからこそ、日本でレースを始めるにあたり、TOM'Sという歴史と伝統、そして日本のF3(現スーパーフォーミュラ・ライツ)で輝かしい成績を残したチームの一員として走ることができる......これほど最高なことはない」

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 過去を振り返ると、ヨーロッパから日本に活動の場を移して、そこから世界の舞台へ羽ばたいていったドライバーは多い。

 近年F1にステップアップしていったのは、ストフェル・バンドーン(ベルギー/2016年から2018年までマクラーレンでドライブ、今年はメルセデスAMGのリザーブドライバー)とピエール・ガスリー(フランス/2017年からトロロッソやレッドブルでドライブ。今年はアルファタウリで角田裕毅のチームメイト)。バンドーンは2016年、ガスリーは2017年にスーパーフォーミュラに参戦し、ともに1年目で結果を出して巣立っていった。

 佐藤琢磨が参戦していることでも有名なインディカー・シリーズで現在戦っているのは、フェリックス・ローゼンクヴィスト(スウェーデン)とアレックス・パロウ(スペイン)。彼らもスーパーフォーミュラやスーパーGTでの活躍が評価されてアメリカへと渡った。

 また、2019年にスーパーフォーミュラの年間王者に輝いたニック・キャシディ(ニュージーランド)は、今年からフォーミュラEに活躍の場を移している。

 彼らのように日本のレースで腕を磨き、世界の舞台に挑戦するチャンスを掴むことができるか。ジュリアーノ・アレジの新たな挑戦から目が離せない。

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