今季F1、気になるアルファタウリ・ホンダの実力と日本GP開催の行方は? (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 感染状況の改善が見られなかった場合、バーレーンのようにF1関係者のために特別扱いでの出入国管理ができないのであれば、確実に開催できるという保証が得られないため、F1側としても一定のタイミングで開催の中止または延期を決断しなければならなくなるだろう。

 現在のところ2021年のF1カレンダーには、第17戦に日本GPが組まれている。決勝開催日は10月10日で、場所は鈴鹿サーキットだ。

 すべては今後の感染状況の変化と、夏に開催が予定されている東京オリンピック次第。オリンピックが開催されれば、海外選手団の入国に関するノウハウも得られることによって、F1の日本GP開催も可能になるかもしれない。いずれにしても、まだまだ状況を見守る必要がありそうだ。

(9)F2、F3にも逸材。次のF1ドライバーは誰だ?

 今季はアルファタウリ・ホンダの角田裕毅(つのだ・ゆうき/20歳)を含め、3人のルーキーがF1へとステップアップを果たすが、すでに関係者の視線はFIA F2やFIA F3を走るF1ドライバー候補生にも向けられている。そのなかでも有力視されているのは、やはりF1参戦メーカーやチームの育成プログラムに所属しているドライバーたちだ。

 今のF1は金だけでシートを買える時代ではなく、FIA F2で結果を残さなければスーパーライセンスは取得できない。ただ、速さがあれば育成プログラムへの加入が果たせ、F1のシートが一気に近づく側面もある。フェラーリのシャルル・ルクレール(23歳)やウイリアムズのジョージ・ラッセル(23歳)、そして角田らはまさにその好例だ。

 2021年のFIA F2に参戦するなかで、以下のドライバーたちはF1チームと深いつながりを持っている。

 ロバート・シュワルツマン(ロシア/21歳)とマーカス・アームストロング(ニュージーランド/20歳)はFDA(フェラーリ)所属。ユーリ・ヴィップス(エストニア/20歳)とリアム・ローソン(ニュージーランド/19歳)はレッドブルジュニアチーム所属。周冠宇(チョウ・グアンユー/中国/21歳)、クリスチャン・ルンガー(デンマーク/19歳)、オスカー・ピアストリ(オーストラリア/19歳)はアルピーヌ所属。ダン・ティクタム(イギリス/21歳)とロイ・ニッサニー(イスラエル/26歳)はウイリアムズアカデミー所属。テオ・プルシエ(フランス/17歳)はザウバー所属。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る