女子中学生レーサーJujuが世界へ飛翔。元F1ドライバーの父は全力支援

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 熱田 護●撮影 photo by Atsuta Mamoru, NODA RACING CONSULTANTS

ーー昨年のデンマークでは野田さんがチーム監督でしたが、今年はエンジニアを担当されるということですよね。

野田
 それはやっぱり昨年の経験が影響しています。優勝した後にマークがかなりきつくなり、今後、日本人だけで戦うのは厳しいだろうなぁと感じました。だから今年はアメリカのトップチーム「ジェイ・ハワード・ドライバー・デベロップメント」とアライアンスを組み、少しでも火の粉を払いのけてくれるチームの屋根の下にいたほうが戦いやすくなるだろうと判断しました。私自身も監督として名前を出さず、現場で実際にクルマを作り上げるところのサポートをしてあげればいいんじゃないかなと考え、この体制にしました。

ーーお父さんがエンジニアというのは頼もしいものですか?

Juju
 お父さんは私のドライビングスタイルや、どういうセットにすれば速く走れるかということをわかってくれています。それに実際にドライバーとしてレースを戦った経験があるので、ドライバーの気持ちを理解していてすごくやりやすいです。セットを決める時などは、お父さんは自分の経験からどんな方向にいけばいいとわかっていても、すぐに答えを教えるのではなく、まずは私に考えさせます。それで、もし間違った方向にいったら、すぐに引き戻してくれる役割をしてくれて、そういった面でもすごく戦いやすいです。

 レース以外の部分でも、家族のみんなが一緒に来てくれているので、安心してレースに集中できます。チームの方々とずっと一緒にいると、レースのスイッチが入ったままになってしまい、気が抜けません。家族みんなが来てくれるので切り替えができますし、すごく頼もしいです(笑)。

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