女子中学生レーサーJujuが世界へ飛翔。元F1ドライバーの父は全力支援 (2ページ目)

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 熱田 護●撮影 photo by Atsuta Mamoru, NODA RACING CONSULTANTS

ーー同じF4とはいえ、昨年のデンマークとアメリカのシリーズでは使用するシャシー(車体)、エンジン、タイヤが異なりますが、マシンに乗ってみていかがですか?

Juju
 いくつかのサーキットでテストを走ってみたのですが、マシンはそれほどの違いは感じませんでした。いいフィーリングで走ることができたと思います。タイム的にも去年のレースと比較して、悪くないと思います。

ーーデンマークF4では、時には相手からぶつけられるほどの厳しいバトルがあったようですね。初めての海外のレースで印象に残っているのは、やはりそのことですか?

Juju
 そうですね。日本ではそういう激しい抜き合いをしたことがなかったので、すごく刺激になり、いい経験にもなりました。

野田 デンマークに日の丸を掲げて「NODAレーシング」と日本人の14歳の女の子が乗り込んできて、開幕戦からポールを取って、いきなり優勝してしまいました。その後は、やっぱり本人だけじゃなく、チームに対してもかなりマークがきつくなったんです。

1994年、F1参戦時の野田英樹(熱田護=撮影)1994年、F1参戦時の野田英樹(熱田護=撮影)ーーそんな中でもJuju選手は非常に前向きな姿勢で、お父さんとしては頼もしいんじゃないですか?

野田
 レースだけに限りませんが、どんな世界でも政治的な部分の駆け引きがあります。自分が現役時代にヨーロッパで経験したようなことは、Jujuのようにトップを目指してレースをやっている次世代の子どもたちには経験させたくありません。そのために我々がしっかりとマネジメントをして、もっといい体制の中で走らせてあげたいと思っています。Juju本人と同じようにマネジメントサイドも「負けても負けても諦めない!」という気持ちで一緒に立ち向かっています。

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