レッドブル・ホンダ、2・3位でも戦略ミス。フェルスタッペンはチームを批判 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy

「今日の僕らは戦略面でも強いとは言えなかった。1回目のピットストップはもう少し早めに入るべきだったし、結果メルセデスAMGに先に入らせてしまった。それによって彼らは、僕らに対して2秒ほどゲインしてしまったんだから。

 第2スティントにハードを履いたのは正しかったと思うし、スティント序盤に1.5秒か2秒くらいは取り戻せたけど、そこからまた1周あたり1.5〜2秒くらいずつタイムを失っていった。そしてその後のピットストップも遅かった。ずっと4秒くらい後方を走っていただけに、戦略ミスの代償は大きかったと思う」(フェルスタッペン)

 2回目のピットストップでは先に動いたものの、タイムロスがあり5.1秒。翌周ピットインしたルイス・ハミルトンには悠々と前をキープされてしまった。

 速さで少々の遅れはあっても、4〜5秒以内についていける速さがあり、持ちタイヤの面で優位もあった。だからうまく戦えば、勝つチャンスもないわけではなかった。

 しかし実際には、速さもタイヤマネジメントでも戦略でも、すべてにおいてメルセデスAMGに少しずつ負けてしまった。

 アルボンが3位表彰台を獲得したものの、それもセルジオ・ペレス(レーシングポイント)のMGU-K(※)トラブルによって得たものだ。アルボンはペレスを追い切れず、リアタイヤのグリップを失ってしまっていた。

※MGU-K=Motor Generator Unit-Kineticの略。運動エネルギーを回生する装置。

 勝つチャンスがあったものの、それを掴み取るにはあまりにすべてが足りなかったと、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも認めた。

「いろんな要素がうまく噛み合えば、勝てるチャンスが今日はあったかなと思います。しかし、勝てなくて悔しいほどのチャンスがあったというレベルでもなかった。やはりメルセデスAMGの速さとレース運営、ドライバー、すべてをひっくるめての強さに、我々の力が届いていないのは自明です」

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