トヨタとホンダをぶち抜いて日産GT-Rが勝利!
走りが見違えた要因とは

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 クインタレッリの勢いは、まだ止まらない。今度はトップを快走するModulo NSX-GT(ナンバー64)に照準を当て、こちらもオーバーテイク。トヨタとホンダをぶち抜いていく走りは、実に見事だった。

「2周目に抜かれた時は悔しかった。でも、過去に(ヘアピンで)アウトからオーバーテイクしたことがあったので、今回も試したらうまくいきました。あのオーバーテイクがなかったら、レースの展開は変わっていたかもしれません」(クインタレッリ)

 開幕3戦を終え、トヨタ、ホンダ、日産が1勝ずつで並んだ。しかし、鈴木監督は「まだまだ」と語る。

「表面上は1勝ずつですけど、レースの中身をしっかり見ると、まだトヨタさんの独走状態のように感じます。これから日産勢4チームで、そこを何とかしていきたい。

 次の第4戦もてぎは、ここしばらくGT-Rが苦戦しているコース。23号車もウエイトハンデが重くなって厳しい状況です。ですが、12号車(カルソニック IMPUL GT-R)や24号車(リアライズコーポレーション ADVAN GT-R)にしっかりと優勝争いに加わってもらい、なんとかいいシリーズを皆さんにお見せできるようにしたいです」

 ようやく苦戦を抜け出した日産勢。シーズン中盤に向けて、彼らの巻き返しに注目だ。

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