レッドブル・ホンダ、唯一の光明。
「予選でメルセデスと0.5秒差なら...」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy

「去年は『ここでは厳しいだろう』と言われていたけど、実際に走ってみたら強力で、予選で0.2秒差だった。いろんな要素が関連しているから、正確に予想することは難しいんだ。

 今のメルセデスAMGは独走状態だし、とても速い。その差が0.2秒なのか1秒なのか、それは実際に走ってみるまでわからない。1秒差なんてことにはなってほしくないし、0.5秒以内であってくれればいいなと思うけどね」

 予選で0.5秒差なら、決勝では戦えるかもしれない。限界ギリギリで走った時に生じるRB16の挙動問題も、燃料が重くタイヤを労りながら走る決勝では緩和されるからだ。

 勝つことをあきらない。勝つために必要なことだけを考える。それがレッドブルのフィロソフィだ。今こそ、その真価が問われている時だと言わなければならない。

「僕らは、ただ現状に腹を立ててここに座っているだけじゃない。動揺したり、困惑することもあるけど、とにかく僕は勝ちたい。そのためには進歩しなければならない。それはチーム全員が思っていることだ。そうやってお互いにプッシュし合っているから、チーム内にネガティブな要素なんてないんだ」(フェルスタッペン)

 勝利に向けたプッシュが実るのは、いつになるのか。時間切れになってしまう前に、なんとかその答えを見つけ出さねばならない。

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