トヨタ・スープラ絶好調。ホンダNSX-GTに待っていた「落とし穴」とは (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu


 開幕戦はテスト時のように雨がらみの天候で、気温20度ほどのコンディションになると思われていた。しかし、予選Q2あたりから天候が急速に回復。決勝レースは気温32度、路面温度40度に達する真夏のコンディションとなった。

 トヨタ勢は暑いコンディションになることを想定し、ホンダ勢にとっては天候の回復が誤算となってしまった。予選2番手でスタートを切ったものの、最終的に8位でフィニッシュしたARTA NSX-GT(ナンバー8)の野尻智紀はこのように振り返る。

「開幕前の富士テストも雨上がりで、3月の岡山テストもすごく寒かった。そういった状況だとNSX-GTがうまく機能していた。逆に(気温の高かった)セパンテストでは劣勢だったかなと。

 気温が上がってきたときの対応が、今後はもう少し必要かと思います。今回の決勝は(気温が上がったことで)かなり状況が変わり、想像以上に厳しかった。正直、決勝レースでは(スープラに対して)優っている部分を見つけるのが難しいくらい......かなりの衝撃でした」

 次戦は上位入賞者にウェイトハンデが課されるため、スープラが独走を続けるのは難しいだろう。決勝で悔しい思いをしたホンダ、さらには開幕戦で上位に食い込めなかった日産勢の巻き返しに期待したい。

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