レッドブル・ホンダ「答え合わせ」の好機。マシンバランスの改善も重要だ (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by Boozy


 金曜の午前11時にはフリー走行が始まる。それまでに原因を究明し、必要な対策を取らなければならない。HRD SakuraとHRD UK、そしてレッドブル・リンクにいる現地スタッフたちの間では、ギリギリまで時間との闘いが続くことになる。

 そしてレッドブル側も、第2戦に向けて宿題を抱えている。

 開幕戦オーストリアGPの予選では、メルセデスAMGに0.5秒もの差をつけられた。その大半は、ターン6〜10までの中高速コーナーでマシン挙動が不安定なことにあった。

 マックス・フェルスタッペンはこう説明する。

「データを見ると、僕らのほうが遅いコーナーはそんなに多くなかった。というよりも、ほとんどで僕らのほうが速かったんだ。でも、コーナー全体のマシンバランスがあまり満足のいく状態ではなかった。コーナーの入口からコーナーの中までね。

 このサーキットの高速コーナーでプッシュするためには、かなりマシンに自信が持てる状態でなければならない。だから今週はそのマシンバランスをいかに改善して、マシンに自信が持てるように問題を解決しなければならない」

 ただ、それを解決してもまだ予選のピークパフォーマンスではメルセデスAMGに及ばないだろうと、フェルスタッペンは言う。

 2月のバルセロナからここまでの間に、レッドブル・ホンダは車体とパワーユニットの両面でアップデートを施して来た。だが、メルセデスAMGはそれ以上に大きなステップを踏み、2月に彼らが抱えていた問題点をしっかりと潰し込んで来た。それが、開幕前の期待どおりの結果とならなかった理由だ。

 しかし、その差をもう少し縮めることができれば、予選では敵わなくても決勝ではトップ争いができるだろうとフェルスタッペンは言う。

「マシンバランスが改善できれば、間違いなく僕らはメルセデスAMGとのギャップを縮めることができる。それができたとしても、予選で彼らを打ち負かせるとは言わないよ。でも、予選で0.2〜0.3秒差くらいに迫ることができれば、決勝では戦うことができるはずだ」

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