天才ケーシー・ストーナーの歩み。「よく転ぶライダー」から王者に (5ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 日曜の決勝レースは5位で終えたが、次の第3戦トルコGPは優勝まで0.200秒差の2位表彰台を獲得した。その後は、表彰台に肉迫するものの転倒も多く、最高峰クラス初年度の年間総合順位は8位。小排気量時代からこの頃までのストーナーに共通するのは、切れ味の鋭い速さも発揮するけれども転倒が多い、という振幅の大きな不安定さだった。

 しかし、そのイメージは、翌07年にドゥカティファクトリーチームへ移籍して一変する。(つづく)

【profile】ケーシー・ストーナー Casey Stoner
1985年10月16日、オーストラリア・クイーンズランド生まれ。イギリスやスペインのロードレース選手権参戦を経て、2002年からは世界選手権入り。06年にMotoGPクラスにLCR所属でデビュー。07年にはドゥカティのファクトリーチームに移籍し、初の年間王者を獲得する。レプソル・ホンダチームに移った11年にもシリーズチャンピオンに輝いた。12年に二輪界から引退した。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る