F1ホンダ、頂点へ自信あり。言い訳なしで「技術と技術の勝負」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)


 ここで実走による基本システムチェックを行ない、細かな修正点を洗い出す。そして、完全版のスペック1.1をレッドブルリンクへと持ち込む予定だ。

 持ち込まれたRA620Hが本当にパワーと信頼性でメルセデスAMGに並んでいるのか、それはフタを開けてみるまでわからない。この3カ月半の間にメルセデスAMGも歩を進めているはずで、それはフェラーリやルノーにも言える。

 しかし、今年のホンダはもはや3年後れでこのパワーユニット開発を始めた「追走者」ではない。彼らと同じステージに立ち「ライバル」として争うことになる。

 これは2015年にF1に復帰してから、6年目にして初めてのことだ。

 かねてから浅木は「2020年が本当の勝負の年」と見据えて開発を続けてきた。

「今までは参戦するのが遅かったから(開発が後れを取っているという)"言い訳"をしてきましたけど、3年遅れて出発したというハンディキャップはもうない。これからは技術と技術の勝負です。どっちの技術力が高いか。勝てば技術力がある、負けたら技術力がない、という本当の勝負の年です」

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