F1ホンダ、頂点へ自信あり。言い訳なしで「技術と技術の勝負」 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)


「平地でもメルセデスAMGに追いつくことを目標に開発してきました。今年こそはなんとか追いついて、3強チームのどこが勝ってもおかしくないという形で1年を通して戦い、結果としてチャンピオンを獲れれば。それが今の目標です」

 浅木が開発責任者に就き、トロロッソと組んだ2018年の後半戦に投入した新燃焼コンセプトは、2019年型でもこの2020年型RA620Hでも継承されている。

 開発を進めていくと開発領域はどんどん少なくなり、重箱の隅を突っつくような開発になりがちになる。だが、ホンダはまだこの燃焼コンセプトに伸びしろがあるという。

「この燃焼コンセプトをしゃぶり尽くす。やってみて初めて、ここに余力があるとか改善の余地があるとかがわかりますし、改善するとまたここに(性能を引き出す)やりようがあることがわかったり......。そういうのを可能なかぎりスピードアップして、いかに速く最終到達点に辿り着くかの戦いです。

 そういう意味で、まだ余力がある。ずっとそう言ってきましたけど、今もまだ最終到達点まで行っていません。今年のスペック3までには、そこに辿り着けると思っていました」

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