みんなに愛されたニッキー・ヘイデンが遺したレース愛あふれる言葉 (6ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 ライダーたちはバイクやヘルメットに、ヘイデンの代名詞でもあるバイクナンバー〈69〉を貼って走り、メカニックやエンジニアたちは喪章をつけてウィークに臨んだ。

 週末を通してパドックの隅には、ヘイデンが乗ってきたホンダやドゥカティなど歴代のバイクが追悼展示されていた。背後のパネルには、生前のヘイデンが遺したこんな言葉が記されていた。

「バイクのレースは、僕の人生そのものだ。

僕が知っているのはレースをすることで、 いつもずっとこればかりやってきた。

家族もレースをしている。 友人たちもレースをしている。

レースはただの仕事なんかじゃない。

心から夢中になれる、大好きなものなんだ」

ドゥカティ時代のニッキー。バイクナンバー69が代名詞だったドゥカティ時代のニッキー。バイクナンバー69が代名詞だった【profile】ニッキー・ヘイデン Nicky Hayden
1981年7月30日、アメリカ・ケンタッキー州生まれ。ニックネームは「ケンタッキーキッド」。2002年AMA(全米選手権)スーパーバイクで史上最年少チャンピオン獲得し、03年からはMotoGPのレプソル・ホンダ・チームに参加。06年シーズンには年間総合優勝を果たす。2016年にスーパーバイク世界選手権に転向した。17年に交通事故に遭い、帰らぬ人となった。享年35歳。

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