ハミルトンが「44」を掲げ続ける理由。父と二人三脚のレース人生 (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

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「僕が8歳の頃から父はいつも言ってくれた。『言いたいことはコース上で示せ』ってね」

 そんな苦境を、父アンソニーとともに二人三脚で乗り越えてきた。

「8歳でカートを始めた時、僕は当時最速だったニッキー・リチャードソンみたいに速く走れるようになりたくて、父はコースサイドに行って彼がブレーキングしている場所に立って『ここでブレーキングするんだ』って教えてくれた。そんなことをしてくれる父親なんて、ほかにはどこにもいなかったよ。

 僕がそこでブレーキングをして、スピンしてクラッシュして、それを何度も繰り返しても父はずっとそれを続け、やがて僕は誰よりもブレーキングを遅らせることができるドライバーになったんだ。そういう時間が、今の僕を僕たらしめる核となっているんだ」

 かつてトレードマークにしていた黄色いヘルメットのカラーリングは、アイルトン・セナへの憧れだけではなく、コースサイドに立つ父が息子を見つけやすいようにとペイントしたものだ。

 父が60歳を迎えた誕生日に、ハミルトンはこんなメッセージをInstagramにつづっている。

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