佐藤琢磨、開幕戦で超がっかり。コロナ対策の一環でマシン修復が間に合わず (3ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano
  • photo by USA TODAY Sports/Reuters/AFLO

 エントリーは24台あったが、レースを走ったのは23台だった。予選で壁にマシンをヒットさせた佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が、マシンの修理が間に合わずに決勝出場を果たせなかったのだ。

 メキシコ湾とメキシコ国境に面するテキサス州はすでに夏。ナイトレースだというのに摂氏30度という暑さの中で戦いが繰り広げられた。

 今年のインディカー・レースは、コクピットを覆うエアロスクリーンを装着したマシンで争われる。

 昨シーズンまで使用していたマシンのコクピット部に堅牢なフレームをマウントしてウィンドウに装着。ドライバーの安全性は飛躍的に向上した。しかし、30kg近い重量増で、マシンのキャラクター、ハンドリングが変化した。

 さらに開幕戦の延期決定後、アメリカはほぼ全州で外出禁止令が出された。サーキットを使ったテストや風洞実験はできなくなり、出場チームはそれまで行なってきた数少ないテストでのデータを解析し、シミュレーターを利用してテキサス用のマシン・セッティングを施すこととなった。

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