今季F1もメルセデスはほぼ無敵。中団争いは史上最高に予測不能だ (4ページ目)

  • サム・コリンズ●取材・文 text by Sam Collins
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 やや厳しそうなのがアルファロメオで、今季のマシンは時折「速さ」を見せるものの、ラップタイムが安定せず、状況次第で「トップ10」を争う可能性がないとは言えないが、シーズンを通してグリッド後方に沈む可能性もありそうだ。

 ウイリアムズに関しては、昨年よりわずかに「マシ」だとしても、正直多くは期待できないだろう。仮に、マクラーレンと並ぶこのイギリスの名門チームに復活のチャンスがあるとすれば、F1のレギュレーションが大きく変わる2021年シーズンのマシン開発にリソースを集中するほうが、より現実的と言えるかもしれない。

 まさにこの点に混戦のミッドフィールドの今季を占う、もうひとつの重要な「鍵」が隠されている。つまり、混戦のシーズンを戦う中団グループで、どのチームが先に今シーズンに見切りをつけ、レギュレーションが大きく変わる2021年用マシン開発に軸足を置くのか......という点だ。

 彼らは1年後の「F1大変革」を見据えながら、2020年シーズンを戦わなくてはならない。多くの「予測不能」な要素に溢れた2020年のF1は、その先に待つ「新時代」ともシームレスにつながるシーズンなのである。(川喜田研●翻訳 translation by Kawakita Ken)

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