佐藤琢磨、インディカー11年目の挑戦。マシン変更をチャンスにできるか (2ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano
  • 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

このようなマシンの変更があった場合、エンジニアリング体制が充実し、資金力も備えたビッグチームが有利になるケースが多い。だが一方で、同じスタートラインに立つことにチャンスを見出すチームが出てくることも起こり得る。

「マシンの性格の基本的な部分は変わらないのですが、重いものが高い位置に装着されることで、ハンドリングに影響が出ているのは間違いないですね。(サーキット・オブ・ジ・アメリカスでの合同テストでは)高速のS字コーナーで去年までのマシンとの違いを強く感じました」

今年もインディカー・シリーズにフル参戦する佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング=RLL)は、エアロスクリーン装着マシンを初めて走らせたあとにこうコメントしている。

「"守られている感"がすごい。小石などが飛んできて手に当たることもなくなる。視界も思っていたよりもずっとクリア。フロントの支柱も気にならない。低速コーナーで水しぶきを浴びると、なかなかスクリーンから水が消えて行かないけれど、そこは慣れるしかない。走っている時のコクピット内はとても静かで、風圧でヘルメットが揺れることもない。フロントに設けられたエアインテークのおかげで風も入ってきます」

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