レッドブル・ホンダ、準備万端。ストレートでもライバル以上の速さの可能性 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)


 そして何より、テスト前半ではレース週末のあらゆる状況を考慮した各種モードのチェックが終わり、テスト後半ではそのファインチューニングを進めた。

 毎年1カ月ずつ前倒ししてきた開発スケジュールは、マクラーレン・ホンダ時代と比べればすでに3カ月も早い。万全の態勢で開幕戦仕様のRA620Hスペック1を完成させている。それが開幕前テストに投入され、6日間を難なく走り切ったのだ。

 これまでで最も順調な開幕前テスト。それはレッドブルのみならず、ホンダにとっても明確に言えることだった。

 田辺豊治テクニカルディレクターはこう語る。

「やりたかったことは、ほぼすべてできたと思います。このサーキットのコースレイアウトで、午前中が少し寒くて午後は暖かいというコンディションで見ることができる我々のパワーユニットの振る舞いは、ほぼ掴むことができました」

 これからホンダは開幕戦のオーストラリアGPまでにデータを見直し、さらにセッティングの最適化を進めていく。それと同時にハードウェア面も、実走で確認できたカウルとの接触や擦れなどに対応すべく、小さなモディファイを抜かりなくやるという。

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