メルセデスAMG、衝撃の新マシン。革新的システム「DAS」とは何だ? (2ページ目)
緻密な強度計算を行なってもクラッシュテストで不通過となることも多く、膨大な予算と時間とマンパワーを割くことができるメルセデスAMGしか、これまでは実現できていなかった。しかし、他チームもメルセデスAMGの採用から3年目にして、ようやくこれに追随することができたわけだ。
現行規定が残り1年となった2020年のタイミングでこれを導入するのは、ある意味では今季の開発にあまりリソースを割きたくないからだ。そのため、開幕時点で競争力のあるパッケージを作ってしまい、シーズンが開幕してからの開発はできるだけ少なくて済むようにしようという考え方だ。
事実、リソースが潤沢なはずのトップチームのレッドブルでさえ、シーズンの1/3が過ぎた時点で2020年型マシンの開発は徐々に止めていき、早い段階で2021年型マシンの開発にフルに集中する計画だという。
このように開幕時点で高い完成度を得るために、スリムノーズは非常に効率的な開発だと言える。だから今季、多くのチームがこれに追随してきたのだ。
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