レッドブル・ホンダ「タイトル奪還」のリアル度。2020は「収穫の年」 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 レース中の運用に関しても、ホンダは他メーカーとは違い、アルファタウリに対してもレッドブルと同じ体制でエンジニアを送り込んでいる。昨年のドイツGPやブラジルGPのようなここ一番の勝負所では、HRD Sakuraと連携して極限まで攻めたモードでパワーを絞り出すなど、フレキシブルな使い方ができた。これも、アルファタウリにとっては周りのカスタマーチームにはないアドバンテージだ。

 大接戦の中団グループの中で、昨年はマクラーレンが一歩抜け出した。だが、表彰台を2度も獲得したのはトロロッソのみ。2020年はシーズン序盤のスタートダッシュで中団の勢力図も大きく変わってくるはずだが、アルファタウリは「コンストラクターズランキング5位」という目標に向けて、好スタートを切ってくれそうだ。

(6)中団グループの争いは予想外の早期決着?

 ここ数年のF1は、3強チームが予算と人員の規模で大きくリードし、マシンパフォーマンスでも他に大きな差をつけている。この傾向は2014年のパワーユニット規定導入以降に始まったものだが、とくにこの2~3年は中団グループの速さが拮抗し、0.7秒程度の間に6~7チームがひしめき合う大混戦になっている。

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