レッドブル・ホンダ「タイトル奪還」の
リアル度。2020は「収穫の年」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 昨年は、開幕前テストに間に合わせるスケジュールがややタイトだった。しかし、今年は年末年始も休みなしで開発を続け、例年より2週間も前倒しのスケジュールで順調に開発が進んでいる。ヘルムート・マルコも自信を持っており、ファクトリーから上がってくる報告に上機嫌だという。

 ホンダも、昨年後半戦に投入したスペック4はメルセデスAMGに並ぶレベルまで到達。8月以降は、その延長線上にある2020年型パワーユニットの開発に専念してきた。

 すでに昨年、ホンダジェットの航空エンジン部門や先端技術研究所などからノウハウが注ぎ込まれたように、幅広い研究開発を行なう企業であるがゆえの強みを見出し始めた。オールホンダ体制でF1パワーユニット開発にあたることで、ライバルにはないメリットを持つ。

 パワーユニット規定7年目を迎え、ライバルメーカーたちが性能向上に腐心するなか、開発責任者の浅木泰昭によれば「この燃焼コンセプトには、まだ伸びしろがある」と言う。後発のホンダには、チャンスがありそうだ。

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