F1で戦う日本人エンジニア・小松礼雄の苦悩。「それも醍醐味」 (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

 ハースの創設から4年目で直面した苦境。ただ、それもF1の醍醐味だと、小松は語る。

「レースがどういう展開になるかは、だいたいわかっていますからね。そういう意味では楽しくないですよ。でもね、クルマが走っている時は一番楽しいです。いろいろ組織作りをやっているのも、レースで結果を出すためにやっているわけですから。F1という世界で、イチからチームを作り上げていくチャレンジをやらせてもらえるチャンスなんて、そうあるものじゃない。やっていて本当に楽しいですよ」

 根っからのエンジニア魂は、困難に直面したときこそ燃え上がる。そして、それを乗り越えた時には、最高の喜びが到来する。

 2020年、ハースの復活が楽しみだ。

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