王者ハミルトンが語る2019年のF1。4つのステージに分けて検証した (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)



 シーズンを4つのステージに分けて振り返って見ても、メルセデスAMGは常にトップを争う役者のひとりであり続けた。

 どんなチームにも、長いシーズンの中でアップダウンはある。だが、メルセデスAMGは高地や酷暑など特殊な条件下を除いて、ほぼすべてのレースで3番手チームに後退することはなく、優勝争いに加わり続けたのだ。

 そして、ハミルトンは大きなミスを犯さず、「全戦完走で全戦入賞を果たす」という圧倒的な安定感も見せた。また、盤石のタイヤマネジメントやレース戦略もそれを支えた。

 昨年もチーム総合力で強さを見せていたメルセデスAMGが、2019年はさらにその強さを高い次元へと高めてきた。現行パワーユニット規定導入以来、彼らが保持し続けてきたマシンパッケージの優位はもはやない。しかし、それでも彼らは21戦15勝という強さを見せた。

 それは、シーズンのあらゆる場面で安定した速さを発揮できる強さがあったからこその結果だった。

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