2019.11.15

レッドブル・ホンダにビッグチャンス到来!
暑くなれば優勝の可能性も

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

「標高2200メートルのメキシコではきちんと走れていますし、標高660メートルのオーストリアでもちゃんと走れていました。ここは800メートルでそれよりも少し高いですが、パワー的なところでも車体側のクーリング面でも十分にカバーできると思っています。

 日曜は陽が出て路面温度も高くなるようですが、それもきちんと状況を見てセッティングしていかないといけない。ここまでのデータの積み重ねで準備はできています」

 レッドブルは、リアカウルの上方にルーバーを切って排熱口を設けた仕様も用意し、金曜フリー走行の段階から日曜の高温を想定してデータ収集を行なう予定だ。オーストリアでは暑さと空気の薄さによる冷却不足がメルセデスAMGに打撃を与えたが、今回もそういった状況になる可能性もある。

「温度の関係も込みで言えばそうですね。メキシコの状況を見ると、他社さんもそんなに影響ないレベルだとは思いますけど……。ターボの仕様の問題とクーリングの攻め度合いにもよりますから、走ってみないとわかりません」

 そしてもうひとつの追い風は、アメリカGP(第19戦)に続いて今回もFIAからパワーユニット運用に関する技術指示書が出されたことだ。これによって、フェラーリが予選で使用していると疑われていた、インタークーラーなどからオイルをエンジン吸気に混入させて大幅にパワーを絞り出す手法が「違法である」と明確にされ、彼らの予選での勢いがさらに削がれる可能性は高くなった。

「もともとレギュレーションはありますが、それですべてをカバーすることはできないので、ああいう物が出されるわけです。レギュレーションは法の精神が定められたもので、それを噛み砕いて非常に細かいレベルで説明するのが技術指示書です。

 この先、FIAがどういうやり方で監視していくかが出されたわけで、それが明確になると全員がレギュレーションを守り、F1というスポーツを公正に行なえる。それは好意的に受けとめています」

 こうした状況のなか、レッドブルが優勝を強く意識していることはフェルスタッペンのコメントや表情からも伝わってくる。

「マックスがそう言っているなら、彼はそう思っているんでしょうね。ここのところメルセデスAMGはきっちりとレースをしていますし、フェラーリは今回どうかわからないなか、我々は持てる力を最大限に発揮して優勝争いに絡んでいけるような戦いができればと思っています」

 セットアップを完璧に仕上げてポテンシャルのすべてを引き出すことができれば、優勝の可能性も高まってくる。それだけにまずレッドブルに課された使命は、金曜フリー走行の180分間を最大限に生かすことだ。

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