中野信治が語るF1日本GPの見どころ。「ホンダにもチャンスあり」 (3ページ目)
あとは何よりも現代のF1マシンのスピードをぜひ見てほしい。とくに1コーナーから高速のS字にかけては、信じられないほどの速さになっています。乗っているドライバーは慣れてしまうのでどうってことないのですが、外から見ていると、しびれるでしょうね。
僕はDAZNの解説があるので見に行けないですが、チャンスがあったら客席で見たいぐらいです。1コーナーの突っ込みやS字コーナーを駆け抜けていくスピードを目の当たりにすると、F1マシンのポテンシャルの高さとドライバーの凄味をあらためて感じるはず。それは画面を通しても伝わるはずなので、ぜひ日本GPを見てほしいと思います。
最後に、日本GPでは山本尚貴選手がトロロッソ・ホンダのマシンをドライブして、金曜日のフリープラクティスに出走することが決まりました。せっかくF1を走るチャンスを得たのですから、尚貴には日本のスーパーフォーミュラ(SF)のチャンピオンとして、いい走りを見せてほしい。
彼が速いタイムで走ってくれれば、SFのレベルの高さが認められ、日本人ドライバーの評価も上がります。今、尚貴に続く若いドライバーたちがF1を目指して国内外で頑張っていますが、彼らにとってもいい刺激になるはず。
鈴鹿は尚貴にとって走り慣れたコースなので、いいタイムで走ってくると思っています。ファンの皆さんにも注目してほしいです。photo by Yamamoto Raita
■プロフィール 中野信治(なかの・しんじ)1971年生まれ。F1、アメリカのCARTおよびインディカー、ルマン24時間レースなどの国際舞台で長く活躍。現在は日本最高峰のスーパーフォーミュラとスーパーGTに参戦するTEAM MUGENの監督を務めながら、佐藤琢磨とともにSRS(鈴鹿サーキットレーシングスクール)の副校長として若手ドライバーの育成を行なっている。世界各国での豊富なレース経験を生かし、DAZN(ダゾーン)のF1解説も担当している。
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