2019.09.26

歓喜の抱擁。日産勢が苦戦続きの
スーパーGTで一矢を報いた!

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 宮城県のスポーツランドSUGOで行なわれたスーパーGT第7戦は、天気に振り回されるレースとなった。

 決勝スタート直前になって雨が降り出すと、スリックタイヤとウェットタイヤを装着するチームで判断が分かれ、いきなりスタートから大混乱。さらにレース後半は雨脚が強くなり、気温も低くなる難しいコンディションとなった。

初勝利を喜び合うフレデリック・マコヴィッキィ(左)と平手晃平(右) そんな厳しい状況を乗り越えて勝利をもぎ取ったのは、平手晃平/フレデリック・マコヴィッキィ組のCRAFTSPORTS MOTUL GT-R(ナンバー3)。苦戦の続いていた日産勢が、ようやく今季初勝利を手にした。

 日産勢は2017年、2018年とシーズン1勝のみに終わり、しばらく主役の座から離れていた。その悪い流れを断ち切るべく、日産勢4チームのうち3チームがドライバーの変更を決断。新たに加わったメンツには、2度のGT500年間王者に輝いた平手や、日本のレースを熟知しているベテランのジェームス・ロシターなど、これまでレクサスのGT500マシンを駆っていたドライバーもいる。

 こうした新しい風を取り入れ、今シーズンの日産勢は勢いよくスタートを切った。

 佐々木大樹/ジェームス・ロシター組のカルソニック IMPUL GT-R(ナンバー12)がシーズン前テストでトップタイムを記録すると、松田次生/ロニー・クインタレッリ組のMOTUL AUTECH GT-R(ナンバー23)は開幕2戦連続でポールポジションを獲得。しかし日産勢の最高位は、第1戦・岡山=2位、第2戦・富士=2位、第3戦・鈴鹿=8位、第4戦・タイ=4位と、レースの流れが噛み合わず、勝利を手にできずに終わっていた。

 体制を変えた日産勢のなかでも、とくに大改革を行なって新たな出発を切ったのが3号車だ。長年トヨタ/レクサス系のドライバーを務めた平手に加え、フランス出身のフレデリック・マコヴィッキィが5年ぶりにスーパーGT復帰を果たした。

 マコヴィッキィは2013年と2014年にホンダのGT500クラスから参戦し、計2勝をマーク。近年はポルシェのワークスドライバーとしてヨーロッパの舞台で活躍していたが、3号車が装着しているミシュランタイヤをよく知るドライバーということで、今回オファーがかかった。