2019.09.04

アルボンの快走は予想以上!
レッドブル・ホンダの5位は次につながる

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

ベルギーGPでスペック4を投入したレッドブル・ホンダだったが......「僕のほうが大きなペースアドバンテージがあったけど、ストレートはレーシングポイントがすごく速いから抜けないと思って、バスストップシケインでチャンスが来るのを待っていた。

 バスストップでサイドバイサイドになったけど、あそこにはDRS(※)の検知ポイントがあったから、少し引いて彼に先にDRSラインを越えさせたんだ。そしてDRSをゲットして、次のケメルストレートで追い抜きを仕掛けたら、芝生まで押し出されながらのバトルになった。すごく楽しんだよ」

※DRS=Drag Reduction Systemの略。追い抜きをしやすくなるドラッグ削減システム/ダウンフォース抑制システム。

 使い古したミディアムタイヤのペレスに対して、フレッシュなソフトタイヤのアルボン。タイヤの差も大きく、低速コーナーからの立ち上がりで間合いを詰め、効果の大きいDRSを使って確実に抜いた。

 パワーだけでなく、あらゆる要素が組み合わさったうえでのオーバーテイクの連続だったと、田辺テクニカルディレクターは説明した。

「パワーユニットも寄与していますけど、アルボンもクビアトもプライム(硬いほうのタイヤ)でスタートして、それを引っ張って最後にオプションで(タイヤのアドバンテージを生かして)抜いていった面もあります。ここはトウ(スリップストリーム)が効きますから、最終シケインでしっかりと前に着いていけば、ターン1の立ち上がりで離れたように見えても、(ケメルストレートでは)あっと言う間にトウで引っ張られる」

 アルボン自身は、これまで親しんできたトロロッソのSTR14と大幅に異なるレッドブルのマシンに対し、「まずは慣れることが第一」で、まだそれはできていないと言う。マシンに絶対の信頼が置けて、自分の手足のように自然に扱えるようにならなければ、最後のコンマ数秒を削っていくことはできない。

「正直言って、まだ気持ちよく走れてはいない。『気持ちよくない』というより、これまで乗っていたトロロッソのクルマとは『違う』と言ったほうが正しいね。