2位で悔しい贅沢。レッドブル・ホンダの速さはメルセデスAMGと互角だ (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

追い上げてくるメルセデスAMGから逃げるレッドブル追い上げてくるメルセデスAMGから逃げるレッドブル(レッドブルが勝った)オーストリアではオーバーヒートの問題を抱えてプッシュできなかったし、ホッケンハイムでは前がトリッキーな状況だったから限界点でマシンをドライブできなかった。でも、今日は全開で走っていた。それは僕が全開でプッシュしたからだけど、それによって彼らの総合力でどこまでできるのかが見えた」(フェルスタッペン)

 レッドブル・ホンダは、王者メルセデスAMGをいよいよ追い詰めるところまできた。

 山本マネージングディレクターはレッドブルとホンダの着実な進歩に強い手応えを感じている。

「最後はメルセデスAMGの戦略勝ちでしたが、彼らも精一杯だったと思います。メルセデスAMGとレッドブルのトップチーム同士のトップレベルのバトルが見られたのは、F1にとって非常によかったと思います。メルセデスAMGとハミルトンに対して、レッドブルとマックスのコンビは互角に戦えるんじゃないかというのが、今日のレースで見えた気がしました。

 それに最近の面白いレースは、すべてホンダが絡んでいます。それはうれしいですよね。『自分たちがやってきたことが間違いじゃなかった』というのが証明されたという意味でも、いい形でシーズン前半戦を終えることができたと思います」

 シーズン序盤戦にあれだけ独走していたメルセデスAMGに第2、第3の戦略を採らせ、マシンにもドライバーにも全力を出させたのは、レッドブル・ホンダが彼らを攻め立てるところまできたからだ。そういう意味では、ここまでに挙げた2勝以上に意味のあるグランプリ週末だった。

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