レッドブル・ホンダ、2勝目。この強さは幸運でも偶然でもない! (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 そして、フェルスタッペンに適切な情報を伝え、適切な情報を引き出してレース戦略を構築したチーム力もすばらしかった。他のどのチームよりも先に動き、なおかつ正しい判断を下し続けたからこそ、フェルスタッペンは集団の先頭をキープし続けることができた。

 灼熱のオーストリアとは真逆の、雨のホッケンハイムで再び、レッドブル・ホンダのチーム総合力が勝利を手繰り寄せた。

「見てのとおり、今日はとてもトリッキーで、ミスを犯しやすい状況だった。今日が彼ら(メルセデスAMG)の日じゃなかった......というだけのことだよ。僕らはとてもいい仕事を成し遂げてきたけど、それでもまだやるべきことは残されている。

 ギャップを縮めるために、懸命に努力しなければならない。僕らが目指しているのは、毎戦勝てるようになることだ。だから、やらなければならないことは、まだたくさんある」(フェルスタッペン)

 この3戦で2勝を挙げたのは、幸運でも偶然でもなく、異例の状況下で勝利を手繰り寄せる実力があったからだ。次は通常のコンディションでも勝てるようになること――それがターゲットだ。

 それはすなわち、チャンピオンシップに挑戦する、ということでもある。フェルスタッペンも、レッドブルも、ホンダも、見ているのはもっと先だ。

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