スーパーGTで好調のレクサス。
でもなぜ速いのか謎で「正直、気が重い」
夏の暑いコンディションを苦手とするホンダ勢にとっては、気温35度まで上昇した決勝レースは不利に働いた。さらにレース後半には、GT300との混走のなかで3台が絡むアクシデントが発生し、陣営としては後味の悪い結果となった。
一方の日産勢では、ナンバー3のCRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)が予選3番手を獲得。だが、決勝では上位に残ることができず、6位フィニッシュとなった。
4戦を終えてシーズン前半戦は、完全にレクサス勢が一歩リード、という流れになっている。シーズン後半戦、ホンダと日産は巻き返すことができるだろうか?
レクサス勢のひとり、36号車の中嶋は、レースウィーク前にこんなことを話していた。
「(今季の勢力図は)正直、まだわかりません。(レクサス勢が不利と言われていた)前回の鈴鹿で、なぜあんなに僕たちが速かったのかも謎なくらいです。ただ、次の第5戦・富士はGT-R勢が得意ですし、第7戦のSUGOはホンダ勢が得意。それらのレースではチャンスがないと思っています」
中嶋が語るとおり、残り4レースではレクサス勢が苦手とするコースもある。さらに2戦連続で表彰台を独占し、ポイントを一気に稼いだことで、レクサス勢のウエイトハンデもMAX値に近い重さになった。
GT500クラスでは獲得ポイントに応じてウエイトハンデが課せられるが、50kgを超えた車両はそれ以上の重りを積む代わりに燃料流量を制限し、ウエイト50kg分相当のパワー制限がかけられる。これが、チームにとって想像以上に厄介なのだ。
「今日のレースはすばらしいものだったけど、チャンピオン争いを考えると、正直、気が重い。僕たちは次の富士で、燃料リストリクターの制限ステージ2で戦わなければいけない。昨年は制限ステージ1で相当苦労したのに、ステージ2はさらに不安だ」(37号車・キャシディ)
第4戦終了時点、ホンダと日産はウエイトハンデの軽いチームが多く、残り4レースで挽回できる可能性は十分にある。
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