ホンダが地元・鈴鹿でまさかの屈辱。レクサス勢に表彰台を独占される (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 ホンダ勢の予選最上位は、ナンバー8のARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)の3番手。ただ、その他は軒並み中団グリッドに埋もれてしまった。

 また、ホンダ勢のドライバーに状況を聞いても、前向きなコメントは返ってこなかった。「決勝はちょっと厳しくなるかもしれません(8号車:野尻)」「朝の公式練習からグリップ感が得られていない(1号車:山本尚貴)」。予選の時点ですでに、流れはレクサスに傾いているようだった。

 そして、迎えた日曜日の決勝レース。気温はぐんぐん上がり、まるで2017年まで開催されていた8月の「鈴鹿1000km」を彷彿させるようなサバイバルレースとなった。

 日産勢は、レース序盤の17周目にナンバー23のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が130Rでクラッシュして戦線を離脱。日産勢で唯一、上位争いに絡む走りを見せていたナンバー12のカルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)も、最終ラップに入るところでトラブルが発生し、マシンをストップさせてしまった。

 ホンダ勢も、レース中盤にナンバー17のKEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)がトラブルでリタイア。さらに、5番手を走行していたナンバー1のRAYBRIG NSX-GTも、ジェンソン・バトンが担当した後半スティントでGT300との混走で行き場を失い接触。左フロントタイヤがパンクするアクシデントに見舞われ、ポイント圏外への脱落を余儀なくされた。

 また、ナンバー16のMOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)もタイヤトラブルで後退を余儀なくされ、ホンダ陣営では8号車の4位入賞が最高位だった。

 そんなライバル陣営の苦戦を尻目に、レクサス勢は圧倒的な速さを見せつけた。

 スタートから36号車と37号車が先行し、そこにナンバー6のWAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)も加わり、三つ巴のバトルを展開。そのまま3台がレースを牽引し、1位36号車、2位27号車、3位6号車とレクサス勢が表彰台を独占する結果に終わった。一方GT300クラスでも、レクサスを駆るナンバー96のK-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)が優勝し、ホンダのホームコースでレクサスが大勝利を収めた。

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