2019.03.30

レッドブル・ホンダは本当に2番手か。
バーレーンで真の実力がわかる

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 メルボルンでの表彰台獲得に周囲が浮き足立つなか、レッドブル・ホンダ自身にまったくその気配はない。それどころか、これまで以上に気を引き締め直している。

 それというのも、3位になれた喜びよりも、トップとの差が与えた衝撃のほうが大きかったからだ。

バーレーンの予選・決勝は陽が沈んだ午後6時にスタートする 開幕戦を終えてミルトンキーンズに戻る前に一度、日本に立ち寄ったホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはHRD Sakuraの様子をこう語る。

「表彰台に立てて『よかったね』という声もありましたけど、その一方で予選・決勝で自分たちのポジショニングが見えたことによって、『まだまだ』『もうひと踏ん張り』という雰囲気が漂っていました。(理由は)メルセデスAMGとのパフォーマンスの差ですね。

 フェラーリを抜いたことはいいことですが、メルボルンでたまたま彼らが苦しんでいたのかもしれませんし、今回の普通のサーキット(バーレーン)に来てどうなのかもわかりません。ひっくり返される時は、簡単にひっくり返されますから」

 レッドブル側も、車体の性能差が見えたことで安穏とはしていられない。

 昨年はパワーの不利を車体で補ってトップ争いに加わっていったが、パワフルになったとはいえ、ホンダのパワーユニットはまだ2強を追い越すところまではきていない。それに加えてライバルに劣る車体では、メルボルンで圧倒的な速さを見せたメルセデスAMGに敵うはずがない。

 マックス・フェルスタッペンはメルボルンをこう振り返る。

「僕らはテストの最終日に大きな妥協を強いられてしまったから、自分たちの実力がわからないまま開幕を迎えた。新型パーツを装着した状態で走って、最終的な確認が十分にできなかったからね。

 結果、メルボルンで僕らは(チームとして)2番手だった。メルセデスAMGの速さには少し驚かされたし、フェラーリにも逆の意味で驚いたね。もう一歩上に行くためには、さらなる努力が必要だ」

 メルボルンでフルプッシュしたRB15のフィーリングはよかったと、フェルスタッペンは言う。しかし、高速コーナーでは明らかに2強と比べて車速差があり、ダウンフォースレベルで劣っている。