怪物vs怪物の超絶バトル。0.023秒差でドヴィツィオーゾが開幕制す (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 そして今回の攻防について、マルケスは「去年のリプレイだったけど、去年のほうがもっとチャンスがあるように感じた」と振り返った。

「今年は勝負しなきゃならなかったからトライした。(決勝時の温度条件を考慮して選択した)ミディアムタイヤだと、止まりたいように止まれないのはわかっていた。エンジン頼みで立ち上がりに備えたものの、(去年よりは)1000分の4秒近づけたけど十分じゃなかった。でも、やるだけやったよ」

 ところで、今回のレースを終えて、「ドゥカティ陣営の使用したスイングアームの形状が、レギュレーションで規定する空力構造の規定に違反しているのではないか」という理由から、アプリリア、KTM、ホンダ、スズキの各ファクトリーチームが抗議を行なった。FIMスチュワード審査団はこの申し立てを却下。現在は、この却下に対する抗告がMotoGP控訴審に委託されている。

 カタールGPのリザルトはレース終了時のものが現状では有効だが、抗告が認められた場合にはマルケスが繰り上がって優勝扱いとなる。今回の抗議とその影響について、マルケスはレース終了直後に以下のようなコメントを残している。

「コースのなかで全力で走って、今日は自分より速い選手がひとりだけいた。それがドビ。だから、彼が僕に勝ったんだ」

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