2019.02.24

元エースの大ベテランがシート喪失。
スーパーGTに世代交代の波

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 4月に開幕するスーパーGTシリーズを前に、上位クラスのGT500に参戦するホンダ、レクサス(トヨタ)、日産の各陣営が2019年の体制を発表した。毎年、ドライバーの入れ替わりは多少なりともある。ただ、今年はとくに「世代交代」を感じさせるものとなった。

スーパーGTを牽引してきた小暮卓史(左)と本山哲(右) なかでも、もっとも衝撃が大きかったのは、長年にわたって日産のエースとして活躍してきた本山哲(もとやま・さとし/47歳)のGT500クラス引退だ。

 2017年、2018年と大敗を喫している日産は、ついに大改革を決断する。日産グローバル本社で行なわれた日産モータースポーツ体制発表会で、2019年のドライバー体制が明らかにされた。だか、そのリストに本山の名前はなかった。そして発表会の終了直後、本山のGT500引退が発表される。その日、会場に訪れたファンから彼の引退を惜しむ声が鳴り止むことはなかった。

 本山は1996年、スーパーGTの前身である全日本GT選手権のGT300クラスでデビューし、1997年からGT500クラスへの参戦を開始した。それから22シーズンにわたって日産陣営のドライバーとして活躍し、通算16勝をマーク。2003年、2004年、2008年と、3度のシリーズチャンピオンに輝いた。

 その実力はフォーミュラマシンでも大いに発揮され、スーパーフォーミュラの前身のフォーミュラ・ニッポンでもシリーズチャンピオンを4度(1998年、2001年、2003年、2005年)獲得。他の追随を許さない圧倒的なレース運びで勝利を積み重ねる本山には、いつしか「帝王」という異名がついた。

 しかし、ここ数年はなかなか結果を残せず、2015年のスーパーGT第3戦・タイを最後に勝利から遠ざかっている。千代勝正と組んで臨んだ2018シーズンは第3戦・鈴鹿の7位が最高で、ドライバーズランキングも17位と低迷。そしてついに、GT500引退の時を迎えることとなった。