1年前のF1戦前予想を答え合わせ。フェルスタッペンを推したのだが... (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by AFLO

 それでも、オーストリアGPで優勝を飾ってからのシーズン中盤戦以降は、僚友ダニエル・リカルドを速さで圧倒し、タイヤマネジメントでも抜群の腕前を見せるなど、何度も優勝争いに絡む強さを見せた。ブラジルGPでは周回遅れのエステバン・オコン(フォースインディア)に対して熱くなり過ぎ、王者ハミルトンにたしなめられるなど未成熟な部分も露呈してしまったが、裏を返せば、あとわずかな成長で最強・最速のドライバーへと進化する可能性を見せつけたとも言えた。

(2)さらに差が縮まった中団グループの勢力図は? → 【結果】○

 中団グループのさらなる混戦を予想したが、これは実際にそのとおりとなった。0.7秒ほどの間に5、6チームのマシンがひしめくのは当たり前で、サーキットごとに勢力図の中団トップのチームが入れ替わる大混戦になった。

 ワークス復帰3年目のルノーの躍進を予想したが、実際に彼らは中団トップのランキング4位という結果を手にした。

 また、小さな所帯で戦うハースの真価が問われるとしたが、その予想以上に高いパフォーマンスを発揮した。ドライバーふたりが安定感を欠き、取りこぼしが多かったがためにランキング5位、フォースインディアが体制移行により前半戦のポイントを剥奪されたのを勘案すれば、実質ランキング6位ではあったが、マシンのパフォーマンスは中団トップクラスだった。

 中団グループのトップになった回数は、ルノー=7回、フォースインディア=5回、ハース=3回。しかし、マシンの純粋な速さではハース=10回、フォースインディア=6回、ルノー=2回。つまりルノーは、3強争いにおけるメルセデスAMGと同じようにチーム力で結果を手繰り寄せており、中団グループで「最速」ではなかったが「最強」だったということだ。

(3)マクラーレン・ルノーは本当に勝てるのか? →【結果】○

「ルノーにスイッチすれば勝てる」と豪語したマクラーレンだが、勝てないだろうという予想はそのとおりになった。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る