ジェンソン・バトンが本領発揮。参戦1年目でスーパーGT王者に輝く (3ページ目)
開幕戦のころのバトンであれば、平川が逆転していたかもしれない。最後までポジションを守り切れたのは、「元F1王者」という称号におごることなく、ひとりのルーキードライバーとして日々勉強を積み重ねた成果だろう。その集大成が、チャンピオンのかかった大一番で存分に見えた。
「チェッカーフラッグを受けた時は、本当にうれしかった。スーパーGTは世界で一番タフなレースのひとつだからね。こうしてチャンピオンを獲得するのは、僕にとっては9年ぶり(2009年のF1)のことだけど、あの時と同じくらい大きなタイトルだと思う。
チームメイトのナオキ(山本尚貴)はシーズンにわたって、いろいろなことを教えてくれた。そして、いつもすばらしい仕事をしてくれた。チーククニミツや、ホンダにも感謝している」
「スーパーGT」という今まで経験したことのないカテゴリーに挑戦し、時に失敗することもあったが、心の底からレースを楽しんでいた。その瞬間をひとつずつ、思い出しているかのようにバトンは語った。
最後に、気になる来年のことについて聞いてみた。
「まだわからない。レースをしているのは、たしかだけど......、たぶん、今年と同じことをしているんじゃないかな」
来年もバトンがさらに活躍してくれることを、日本のファンは待っている。
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