2018.11.16

マッチ感涙。近藤真彦監督が
スーパーフォーミュラ初戴冠で新たな決意

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 そして迎えた日曜日。後方から巻き返しを図るキャシディは、ポールポジションスタートの山本尚貴(TEAM MUGEN)を猛追した。ドライバーズランキング3位の山本も、優勝すればシリーズチャンピオンを獲得できるチャンスがある。レースは意地と意地がぶつかり合う激しい展開となり、スタンドに詰めかけた観客も大いに熱狂した。

 結果は山本が優勝を果たし、キャシディはドライバーズタイトルを手にすることができなかった。ただ、KONDO RACINGとしてはキャシディが2位、山下が3位に入ったことで、念願だった初のチームチャンピオンを獲得した。レース後、近藤監督はこう語る。

「チームタイトルを獲得できて、夢のような気分です。やっとトップチームと肩を並べられるところまで来たなと。長かったな……というのが率直な気持ちです。応援してくれたファンのみなさん、がんばってくれたチームのみんなに感謝しています。

 チェッカーを受けて後ろを見たら、メカニックのみんなが泣いていました。みんなには苦労をかけたし、長いこと待たせてしまったなと。メカニックとドライバー、エンジニアに感謝です。その言葉に尽きます」

 レース終了後には年間チャンピオンの表彰式も行なわれ、近藤監督をはじめドライバーやチームスタッフ全員が表彰台に登壇。近藤監督は満面の笑みで、大きなチャンピオントロフィーを掲げた。

 そのトロフィーを見た瞬間、近藤監督には新たな目標ができたという。

「トロフィーに今までチームタイトルを獲得したチーム名が刻まれているんです。それを見ると、『インパル、インパル、インパル……』『トムス、トムス、トムス……』『セルモ、セルモ』と(強豪チームの)名前がずらりと並んでいました。ここに僕たちもやっと名前が刻めるな……と思いました。

 でも、この1回で終わるんじゃなくて、『KONDO、KONDO、KONDO……』と、何回も名前を刻めるようなチームになりたいなと、つくづく思いました」