スペック3と新型空力パーツの初コンビ。トロロッソは今年最高の状態だ (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

「コーナーの入口や出口が前後のコーナーとつながっているところでのリアのダウンフォース量や、空力バランス変化に効果を発揮するものだ。それによって僕は気持ちよく走ることができるようになったし、それがタイムシートの結果にも表れている」

 ハートレイはメキシコGPで予選Q2でのアタックミスと、決勝でのロックアップやエステバン・オコンとの接触で入賞のチャンスを失ったが、金曜から常にトップ10圏内を走る快走を見せた。

 スペック2で走ったメキシコでそれができたのだから、スペック3が使えるブラジルではかなりのポテンシャルを発揮できると期待するのは、当然のことだ。オースティンで予選Q3進出と17位に終わるほどの差というから、チームは「1周あたり0.5秒の速さがスペック3にはある」と見ているのだ。

「メキシコでは古いスペックのエンジンを使ったことを考えれば、かなり速さがあった。1周目にフラットスポットを作るという問題に直面してもなお、僕はポイント圏内にいたんだ。(エステバン・オコンとの接触で)ペナルティを科されたうえに、マシンにダメージを負ってしまうまではね。

 スペック3を使うことで、どれだけパフォーマンスが引き出せるのかもわかっている。それに加えて、今週は2台とも新型空力パーツを使えると思うから、ここからの2戦に向けて僕らはかなり楽しみにしているよ」(ハートレイ)

 インテルラゴスは長いストレートが2本あり、実質的な最終コーナーであるターン12からがきつい上り坂であるため、パワーがものをいう。ただし、インフィールド区間には低速コーナーも多く、ここでの滞在時間も長いため、パワーセンシティビティはそれほど高いわけではないとホンダのエンジニアは語る。パワーもさることながら、低速コーナーをいかに速く曲がり、出口で1/1000秒でも早くスロットルを踏むことのできるトラクションが重要だ。

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