ホンダのパワーユニット、衝撃の事実。スペック3は耐久性が低かった (4ページ目)
決勝ではキミ・ライコネンがライバルの自滅もあって5年半ぶりに優勝を飾った もちろん、シーズン終盤のこの時点で投入されたスペック3は来季型のパイロット版であり、トロロッソ・ホンダにとってのシーズン終盤戦は実走テスト的な位置づけでもある。
「もし壊れたなら、その壊れっぷりが学習の素になるんです」
スペック3について、ホンダのある開発者はそう語る。
現状のスペック3改は数戦しか保たないが、ここで学んだことを生かして来季型ではさらなるパワーアップ、ならびに寿命と信頼性の確保を徹底する。それが今、ホンダのやろうとしていることだ。
最後尾グリッドから臨んだアメリカGP決勝では、予選で見せたトップ10をうかがう速さを混走状態のなかでフルに発揮することができず、ハートレイが11位、ガスリーが14位フィニッシュに終わった。上位勢の失格による繰り上がりで9位2ポイントは手にしたが、決して満足のいく内容ではなかった。
パワーユニット単体での性能についても、田辺テクニカルディレクターはこう語った。
「まだまだ追いかける立場だと思っています。まぁ、まだ負けているということです」
スペック3は次に向けた光明ではあるが、年間3基という規定の前では、それはまだ幻想でしかない。幻想を現実のものにするためにも、残された3戦をしっかりと戦い、研鑽を積み、来季へとつなげなければならないのだ。
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