ホンダ全従業員の想いを乗せて。トロロッソは鈴鹿で大輪を咲かせるか (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 鈴鹿のセクター1は、まさにそんなセクションだ。ましてや、今年は台風の影響で風が強い。

 トロロッソにとっては厳しい条件が揃っているが、それでもガスリーは、いい意味でも悪い意味でも予想はしないと語る。むしろ、この雨を味方につけたいという。

「シンガポール以降はマシンが合うとか合わないとかいうことを考えるのはやめたよ。予想どおりにいくとはまったく限らないからね。でも、今週末は台風の影響で土曜日に雨が降って、日曜日はドライになりそうだから、僕らにとってはチャンスだ。ブダペストでもそうだったけど、僕らにとって大きなチャンスが巡ってくる可能性がある。それをモノにすべく、全力で集中しないとね」

 ガスリーは昨年スーパーフォーミュラに参戦し、日本とのつながりも強い。日本のファンの熱心な応援もうれしくて仕方がないという。

「去年スーパーフォーミュラで何度もレースをしたし、今年はホンダドライバーだから、日本のファンの人たちはフェイバリットドライバーのひとりと見てくれているだろうし、僕自身もそう感じるよ。ヘルメットもアライだし、僕はフル日本仕様だね(笑)。

 今朝も朝7時だったんだけど、サーキットに来るときにファンの人たちが待っていてくれてプレゼントをくれて......。いつも日本に来るときは、いろんなプレゼントをもらうんだ。だから、いつも日本に来るときはカバンにスペースを残してくるんだ、帰る時にはそこに詰めるプレゼントをもらうことがわかっているからね! 僕にとっては、もっとも熱心なファンがいる国だよ」

 ブレンドン・ハートレイも、普段からレース週末は毎日ホンダのホスピタリティで和食を食べるほどの日本党だ。

「ソチからまっすぐ東京へ来て、ホンダのHRD Sakuraの開発陣と会ったり、レース部門だけじゃなく市販車部門や航空機部門などいろんな人たちと会ったよ。すごい歓迎だった。ホンダのこのF1プロジェクトに対する熱心さもすごかった。

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