2018.08.01

6位なのにガスリーはショック。
トロロッソに課せられた夏休みの宿題

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

トロロッソのマシンはハンガロリンクのコースにハマった フリー走行では直線主体のセクター1が遅く、コーナー主体のセクター2~3が速かった。しかし、決勝ではどのセクターもまんべんなく速かった。

 チーム内では、3つのセクターをもっと細かな比較で分析している。セクター1が遅いのはパワー不足によるものではなく、下りの低速ターン2からさらに下っていく高速ターン3の挙動が思わしくないためだとわかっていた。

「ターン1~2~3で、『おっとっと……』っていう感じになるんですよね(苦笑)。下り坂で入っていって切り返していくというあそこ(ターン2から3への切り返し)は、クルマがよくないと中に入っていけなくてうまく走れないんです。ターン3への立ち上がりが遅くなってしまって。昔のなんとかホンダっていうクルマもそうでしたね(苦笑)」(田辺テクニカルディレクター)

 実は、ステアリングを切り返しながらの立ち上がりでスタビリティ(安定性)が不足し、トラクションがかからないという状況は、STR13がシーズン序盤からずっと抱えてきた弱点のひとつだ。しかし今回は、金曜から日曜にかけてこうした弱点を潰し込めたことがハンガリーGP決勝での好走につながった。

 ごくごく表面的な部分だけを見れば、ハンガロリンクでの好走は非力さの証明とも捉えられかねない。マシンはいいが、普段は非力さのせいでそのよさが生かされないだけではないか、と――。

 しかし、それが間違いであることは、ルノー勢の苦戦を見ても明らかだ。レッドブルは2強チームに差をつけられ、ルノーは決勝で後退、マクラーレンはレース戦略を当てて入賞圏に駒を進めたものの、純粋なペースでは金曜から中団の下位に沈んでいた。

「(好調の理由として)パワー感度が低いというのも当然あるとは思いますが、相対的に言うと、クルマの仕上がりが非常によかったのだと思います。トラクションも今回はここ数戦に比べると、(ドライバーからは)非常によかったというコメントでしたしね」(田辺テクニカルディレクター)