ガスリーの不機嫌が全開に。3連戦の「宿題」をホンダは解決できるか (5ページ目)
ペナルティを犯して13位に終わったピエール・ガスリー イギリスGPの金曜フリー走行で改めて空力データ収集を行なったものの、土曜の走行開始早々に発生したフロントサスペンション破損のため、土曜は確認走行ができなくなり、旧型フロントウイングに戻して予選・決勝を戦わなければならなかった。予選・決勝での挙動が最高だったと言っても、それはストレートと低速コーナーを犠牲にしてダウンフォースをつけたからに過ぎない。
厳しかった3連戦を終えて、田辺テクニカルディレクターは言う。
「毎週のように非常に厳しい週末を過ごしたな、というのが実感で、その理由としては、クルマのバランスにもパワーユニットの性能にもあります。そのあたりを上げていかないと、いい週末を迎えられないと思いますし、この3連戦の内容を解析しながら次戦に向けて準備をしたいと思います」
現実的な見方をすれば、今ここでいくらパワー不足を叫んでも、夏休み明けにスペック3が投入されるまでホンダのパワーアップは望めない。それよりも成すべきは、目の前にある課題の解決だ。
ホンダはスペック3の開発と予選モードの実用化に心血を注ぎ、トロロッソは空力パッケージの理解と実用化を進めなければならない。
今ここで彼らがやらなければならないのは、批判することではなく、互いに手を取り合って前に進む努力をすることなのだ。
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